期待値と控除率(第9回)::システムトレード完全攻略(エクセル活用術)

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期待値と控除率(第9回)

競馬、競輪のノミ屋・・・・「あの人たちはどのようにして儲けているのか」と不思議に感じたことはないでしょうか?私は一種の数字のマジックである「大数の法則」を知るまでは、仲介手数料か何かで儲けていると勘違いしてました。



不特定多数の人間を相手にしての、競馬、競輪などのノミ行為は全く持っておいしい商売であると今はいいきれます。特段に専門的な知識がなくても、競輪、競馬場が示すオッズ通りに不特定多数のお客と金銭のやり取りをするだけで、収益のムラは多少あってもトータルでは確実に儲かるのは、大数の法則から見ても明らかだし、さらにノミ行為の主催者には、競馬場、競輪場の運営費、人件費等も負担しなくてよい。複雑そうなオッズの計算も競馬場や競輪場のそれを借用出来る。一昔前なら電話線一本で商売が始められる。今ならもっと安いネット回線がある。警察に御用されなければ非常に魅力的なビジネスモデルであるのは明らかです。

競馬、競輪の期待値はおおよそ82%から74%位といわれているので、胴元に入るお金は18%から27%位ということになります。この胴元に入るお金の割合を控除率といいます。つまり長く、不特定多数の人間を相手にノミ行為をやっていると売上金の18%から27%は自動的に儲かっていくということです。1か月1億の商売をしていれば月に1800万から2700万が儲かるとういうことです。ほどんど経費がかからない分利益率も申し分ありません。まさに鬼商売です。ギャンブルの控除率と期待値の関係は以下の式になります。




控除率 = 1 - 期待値




当然ながら、控除率が高いギャンブルに参加することは、負ける可能性が極めて高くなります。しかし少額で納得できる金額なら、ギャンブルに参加する以上、胴元に多少のピンハネはやむを得ないと考える人は多いと思います。が、少額の控除率であっても回数をこなすと大変な負担になります。

例えばルーレットを使って控除率を考えてみます。黒に掛け続ける時の期待値を計算すると、赤、黒ともに18個数字があり、それに0と00の2つの数字を加え全部で38個になります。黒に掛け続けるのですから18/38で、当たると掛け金は2倍になるのですから、期待値は18/38×2で0.9474になります。したがって控除率は0.0526(5.26%)となります。これが主催者の粗利になります。この位なら競馬や競輪の18%に比べても良心的で負担も少ないような錯覚に陥ります。しかし現実はそんなに甘くはありません。賭けの回数を増やすと圧倒的に不利なのが分かります。これはどういうことかといえば1円賭けたら、平均で0.9474円のリターンが望めるということです。つまり期待値は結果として-0.0526円づつ負けると言っています。

しかし、この期待値が示す結果のようにもし確実にゲームの参加者全員が負けていくのなら、誰もゲームに参加しなくなりす。当然勝って大喜びする参加者が勝ち逃げするからゲームが成り立つわけです。あくまで期待値とは多数回に起こる事象であり、小数回ではギャンブラーは勝ち逃げすることも可能です。例えば上記のルーレットゲームの控除率(5.26%)で50回ゲームすると勝ち逃げできる確率は約40%になります。これくらいなら現実的に勝ち逃げできそうです。しかし試行回数を重ねていくとだんだん厳しくなるのが分かります。1000回だと5%しか勝ち逃げできません。1万回だと0.00001%となり絶対無理です。この何回くらいゲームに参加したら、どれくらいの割合で勝ち逃げできるのかを計算できる式というのがあります。




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γ:理論上勝つ回数
n:試行回数
p:勝率
q:負ける確率(=1-p)

解Zの値を正規分布表で調べ、100からその値を引いた答えがギャンブラーが勝ち逃げできる確率になります。




例えば先ほどのルーレットゲームを50回試行する場合を考えるとと、

γ:25回
n:50回
p:0.4737  同じ赤に掛け続けるので18/38で0.4737になります。
q:0.5263 赤ではない確率です。黒18/38に0と00を合した確率です。

となり、



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の解は約0.23になります。この数字をZスコアー表にあてはめます。Zスコアー逆算表(第6回)のスコアー表を参考にしてください。

Zスコアー表から0.091という数字が導かれたと思います。この数字に0.5足した分が胴元の勝率になります(理由はZスコアー逆算表(第6回)を参考にしてください)。さらに1からその数字を引いたのが最終的な解、ギャンブラーの勝ち逃げ確率です。

これら一連の作業をエクセルファイル化しました。参考にしてください。


ファイルをダウンロード

控除率がわずか5.26%でも、回数を続けていくうちに勝てる見込みはほとんどなくなることがわかりました。競馬の18%から27%はどうでしょう?エクセルファイルで計算してみてください。いかにギャンブルに勝つのは難しいか分かると思います。ちなみに一番ぼったくりで有名なのは宝くじの47.7%です。計算するのもいやになります。気分が悪くなったついでに、その宝くじといい勝負しそうな商品を1つ紹介しておきます。それは保険です。日本人が大好きな保険です。ちなみに私は大嫌いです。1社とも契約していません、自動車保険を除いてですが・・・


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投稿者 システムトレーダー壱式 : 2008年05月26日 19:12



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