システムトレード用の開発ツールです。エクセルのVBAを駆使して最高のパフォーマンスを目指します。基本は無料
前回はサイコロを使って期待値を説明しました。今回はおはじき編で期待値の求め方とシステムトレードへの応用を説明します。
今、白のおはじきが65個、黒のおはじきが35個が箱の中にあり、その箱から白を引くと「勝ち」になり100円の賞金が出て、黒を引くと「負け」になり罰金を120円払うとします。尚、おはじきは引いた後必ず箱に戻すものとします。
おはじきゲームの期待値の求め方は
=0.65×100-0.35×120
となり、このおはじきゲームの期待値は23円となります(前回のサイコロ編では罰金の代わりに参加料という名目でした)。これはゲームを行った回数×23円づつ得していくことを表してします。
このおはじきゲームのシステムはそっくりそのまま金融商品の期待値の計算としても使うことができます。その場合は、白のおはじきは勝率を表しているとみなし、黒は負け率を表しているとみなします。例えば今勝率6.5割のシステムがあるとします。その場合は白65個、黒35個になります。また、おはじきゲームにおける「賞金」は「平均利益」に相当し、「罰金」は「平均損失」になります。ちなみに、
平均利益は
勝った取引で得た利益の総額÷勝ち回数
負けた取引の損失の総額÷負け回数
勝ち回数÷総取引数
=100(利益額)×50%-100(損益額)×50%
=200(掛け金+儲け)×50%-100(回収される掛け金)×50%
尚、エクセル2007での動作状況ですが、遅く、不安定です。下の図は今回のエクセルファイルのパラメーターの一覧です。実際のシステムの検証にも使えます。
![]()
ここでいう標準偏差は収益の平均に対する標準偏差を指します。収益のブレ、広がり具合を表しています。つまり広がりが大きいと収益が安定しない、狭いと予想収益を中心にして安定しているという意味になります。当然安定した方が優秀なシステムになります。
試しに勝率40%、負率60%、平均収益200円、平均損失100円、回数は100回で計算してみます。理論上は期待値は20円、予想収益は100×20=2000円となります。期待値はプラス表示なので、勝率が低くてもトータルでプラスになる好例です。実際の損益も2000円を中心に標準偏差は約1700円になります。
今度は勝率10%、負率90%、平均収益1100円、平均損失100円、に変更します。期待値は同じ20円、予想収益も同じ2000円です。10回に1回しか勝てなくても期待値がプラスなので試行回数を200回、300回と重ねれば必ずプラスになります。しかしながら、損益の標準偏差が平均値2000円を中心に約3400円とほぼ倍になっているので、大負けしたり大勝ちしたりと安定しません。しかも理論上は先に9回負けた後に1回の大勝ちもあり得るので心理的プレッシャーが大きく、はたしてシステム通りに投資出来るのかも問題となります。

実際に1000回分のシュミーレートの結果です。下は-5561円から上は14829円とかなりばらつき不安定なシステムなのが分かります。
他にもパラメータを変えていろいろ試してください。
あと、期待値はさらに投資金額で割って、1ドルあたりにすると良いと「マーケットの魔術師」には、書かれていますが、これでは実感がわかないので私はさらに100万あたりに換算して使っています。100万辺りだと、実取引の金額に近いので扱い易いかと思います。デイトレで100万あたり期待値が1万円以上出れば上出来だと思います。計算方法は、
=期待値÷購入価格×100万
となります。この意味は、100万円分の取引をこの銘柄ですれば、1回の取引につき○○円回収できるという意味です。平均利益で銘柄を比較するよりも、勝率まで計算された数値なので、自身のシステムの精度は格段にあがります。ぜひ活用してみてください。

投稿者 システムトレーダー壱式 : 2008年04月10日 13:48
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