単純移動平均::システムトレード完全攻略(エクセル活用術)

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単純移動平均

一番良く知られているテクニカル分析の代表格が移動平均です。その中でも一番分かりやすくポピュラーなのが単純移動平均です。ここではエクセルを使った単純移動平均の表し方と移動平均の一般的な考え方を説明します。



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セルの番地などの指定は、このファイル内容に沿って説明します。


例えば25日移動平均で説明するならば、その日の終値を含む過去25日間の終値を合計し、それを25日で割ることで求められます。これを平均線にするには、25日移動平均の価格を期近のローソク上にプロットし、それを線で結び完成します。統計学では平均値は通常サンプルの中心に置きますが、移動平均線は期近のデータ上に置くことで、ロウソク足が上にあるのならトレンドが上昇していると考え、下にあればトレンドが下降していると考えます。


これをエクセル上で表すと

=IF(C34<$P$30,0,AVERAGE(OFFSET($I33,-1*($P$30-1),0,$P$30,1)))

となります。意味は、「もし、C列のセルの値がP30セルの値以下の場合はゼロを返し、その他はOFFSET関数で表した参照範囲をAVERAGE関数で計算せよ。」という意味になります。あらかじめC列は34行目から順番に番号を振ってあります。「C34<$P$30」の部分は例えば、25日平均の場合、最初の25日に達するまでのデータが正しく計算されないのとエラーが出るのを防ぐためです。便利な方法なのでぜひ自身のシステムにも活用してみてください。またOFFSET関数の使い方はエクセル関数カテゴリーの「OFFSET関数の参照範囲」を参考にしてください。


3種類の移動平均線

チャート図をみてください。3つの異なった期間で計算した移動平均線をチャート上に表示してみました。青が5日線、赤が25日線、黄色が100日線になります。その他、短期線では3日、中期線なら20日、長期線なら75日、200日が一般的です。無料配布するセルレーダーでは、パラメーターを変えれば一番収益率がいいのはどの日数か簡単に調べることができますが、テクニカル指標を見る上では「皆がどう見ているか?」という点も大変重要で、あまりにも恣意的な日数では意味がありません。たまたま偶然の可能性が高く、それよりも市場参加者の多くが見ている平均線の方が相場の節目になる可能性が高く有効です。見方を変えれば、移動平均線は過去X日間の平均売買コストとも考えられます。そう考えると期近のローソク足が平均線を上回っている時は買い方に含み益があり、買い方の心理も強気になり更なる上値を目指すだろうと考えます。しかしだんだんローソク足が平均線に近づき、ついには交差した時は買い方は手じまいを考え出し、今度は売り方が優勢になります。こうなると買い方は今度は含み損を抱え、弱気になりついに投げ売りにでます。特定の日数の移動平均線を基準に相場が規則的に上下したり、抵抗線の役割をしているように見えるのは株価と移動平均線の関係を実際の取引の判断材料にしているトレーダーが多いからです。

遅延byシステムトレード

平均移動線は計算するためのデータ数を多く取ると、大きな相場の流れを捉えることが出来ますが、その分小さな相場変動を打ち消してしまいます。打ち消すだけならまだいいのですが、波全体が右または左の方にずれたように見える「遅延」という現象を起こします。反対にデータ数が少なくすると「遅延」という現象は抑えられ、相場の短期の動きには敏感になりますが、本来のトレンドとは関係のないノイズも捉えるようになり、いわゆる「だまし」が頻繁に発生するようになります。この矛盾する問題点を一挙に解決しようと考えだされたのが、指数移動平均、適応型移動平均に代表される一派です。これらの一派はIIR(無限インパルス応答)とデジタル信号処理技術では呼ばれています。IIRは平均値に使う個々のデータ値に一定のルールに従って「変数」を掛けることにより「遅延」と「だまし」を両方を解決を試みます。これらデジタル信号技術を応用した取引手法に興味があるのでしたら、パンローリング社から出版されている「ロケット工学投資法」の一読をお勧めします。ただしかなり敷居は高いです。私は全体の20%くらいしか理解出来ませんでした(笑)。20%位しか理解できなくても価値はあります。


デジタル信号技術からの応用であるFIR(有限インパルス応答)とIIR(無限インパルス応答)という分類の仕方は、次の次に説明するIIR(無限インパルス応答)の分類にあたる指数移動平均、適応型移動平均を簡単に理解するのにかなり役立ちます。2つの分類方法の呼び方比べると、大きな違いは「有限」か「無限」かです。「有限」「無限」とはどういうことかといえば、例えば25日単純移動平均なら25日間のデータは平均値に反映されますが、26日前ののデータ値は全く反映されません。「有限」とはこのことを指します。計算期間が有限だから「有限インパルス応答」です。このFIR(有限インパルス応答)に該当するのは「単純移動平均」と「加重移動平均」の2つになります。サンプルファイルの25日移動平均はOFFSET関数を使ってないので、参照範囲が確認できます。いまいちいっていることが分からない方はトレースさせてみてください。参照範囲が必ず25日区間に限定されています。よって単純移動平均は「有限」です。



ロケット工学投資法

一方、本日の移動平均を計算するのに前日の平均移動の値を使い、再帰的にしたのが「無限インパルス応答」です。前日の移動平均を計算するのには前々日の移動平均の値を反映させ、前々日の移動平均は前前々日の移動平均の値の一部・・・と過去のデータが続く限り反映させる計算方法なので「無限」になります。この説明は次々回にさらに詳しくします。


最後に、有限インパルス応答に分類されるのは「単純移動平均」と「加重移動平均」の2つといいました。次に説明する「加重移動平均」は「単純移動平均」の発展形と思ってください。


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投稿者 システムトレーダー壱式 : 2008年04月07日 09:25



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